2011/8/25 木曜日
育毛剤と血行促進
今回は男性型脱毛症(AGA)についてお話します。ドラッグストアなどで買える育毛剤のほとんどに「血行促進効果」がうたわれています。医学的にいえば、頭部には心臓から拍出される全血液量の約20%が送られているといいますから頭皮には十分な血流がいきわたっているはずです。そこでAGAの改善に血行促進が必要なのかの疑問が生じてきます。AGAでは血流を介して、脱毛たんぱく質が生成され、結果的に薄毛となっていきます。このことから血流が十分であればあるほど薄毛になりやすいということもいえるのです。いろいろな文献でも「頭皮に向かう血管を手術用に紐で縛って、一時的に止める手術をしたところ、頭皮には微細な血管が存在するため何も影響はなく、頭髪は35%の増加が認められた」という結果もあります。この例では、血行を悪くした方が悪玉男性ホルモンが毛乳頭に届かず、3割の人が薄毛の改善につながるということです。市販の外用育毛剤の「血行促進効果」の宣伝とは、真逆の結果となりましたが、血行促進を真っ向から否定しているわけではありません。血行の改善が必要な例もありますし、一例として覚えておけばいいと思います。このことについてはこれからもさまざまな臨床によって明らかにされていくことだと思います。
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